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Q.小さなむし歯でもなぜ大きく削るの?
A.「思った以上に歯を大きく削られた! 」と歯科医師に不信を感じられた患者さんもいらっしゃるでしょうが、中で大きく広がっていることがよくあります。
 歯の表面のエナメル質は硬いので小さな穴でも、中の象牙質は軟らかいのでむし歯の進行も急ピッチになり大きく広がるのです。また、ある程度の大きさまで削らないと、取れにくい詰め物が作られない場合もあります。
ところで、まだ顕微鏡が発明されていない時代から人々は、穴が空いた歯を「むし歯」と呼んでいました。きっと穴の形状から栗や林檎、樹木の虫食いと同じように虫が食べている(生物のしわざ)と感じたんでしょうね。先人の豊かな想像力に脱帽ですね。
Q.学校の歯科検診でCO、GOの歯があると言われましたが、何でしょうか?
A.COは、むし歯が始まりかけで、そのまま放置すると歯が壊れる可能性が高いが、口の中を清潔に改善すれば健全な歯に戻せる状態を言います。
GOは。口の清掃が悪く、歯垢(しこう)が付着していて、歯肉に軽い炎症が認められる状態を言います。
学校健診の重点が昔とは変わって、治療ではなく保健指導に移っています。CO、GOの生徒児童には、学校で養護教諭によるブラッシング指導や、食事や間食の指導がされます。
対象者が少ないときは個別指導ができますが、多いときは集団指導となり、不十分な場合も起こります。
家庭でも子どもさんの磨き方や食事、間食の様子に気をつけて、口の中が良い状態を保っているよう、心がけましょう。もし、不安ならば歯医者さんに相談してきちんとした指導を受けられるのが良いでしょう。
Q.前歯が重なって磨きにくいです。大人になっても歯の矯正はできますか?
A.歯並びが悪いため歯ブラシがあてにくく、むし歯や歯周病になりやすい大人の方はよく見受けられます。改善するために歯を動かすことは、大人になってもできます。
しかし、歯並びの改善 ── 顎の大きさと、そこに並ぶ歯の大きさと数が調和の取れた状態にする ── という歯の矯正学は、基本的に未成年に対して行 う治療として発展してきました。つまり、歯の大きさや数より顎が小さければ、成長期を利用して顎を大きくしていくということです。
大人の場合は成長が期待 できませんので、歯の数が多ければ歯の間を間引くことで調整します。
矯正治療を受けることで見た目も改善され、磨きやすくなるので歯の健康も獲得できますが、治療には健康保険が適用できないことがほとんどであることと、治療期間も短くないのでまずは歯科医にご相談ください。
Q.妊娠中の口腔ケアは大事なの?
A.歯周疾患は早産・低体重児出産のリスクを高めます。
妊娠中の口腔ケア指導は、出産時のリスクを減らすだけでなく子どものむし歯予防にもつながり、産科・歯 科の連携が大切です。赤ちゃんの乳歯は妊娠中に作られ、口腔ケアの指導を妊婦さんが受けることは、早産のリスクを減らすだけでなく、赤ちゃんの歯の健康に もつながります。
『妊娠したら歯が弱くなる』はウソで、つわりや育児で口腔ケアが十分できなくなり、妊娠・出産で むし歯になる人が多いようです。
赤ちゃんに母乳やミルクを与えたらお口の中をきれいに清掃してあげてください。「強い歯は、母で作って子どもで守る」昔の言葉です。
Q.新しくかぶせたこの歯、いつまでもつのかしら?
A.かぶせた歯が持たない場合として、歯が割れること、もしくはむし歯の再発などがあります。
残った歯質が少ないほど割れやすくなります。どれくらい歯質が残っているかが長持ちに影響します。また、むし歯は歯の周りに長く汚れが付くことで発生します。かぶせた歯を大切な指輪のように金庫に入れておけるなら、そのままの状態を保つことはできるでしょう。
しかし、お口の中にある歯は食事をするたびに汚れます。ほっておけば、かぶせと歯の境目からむし歯が再発します。
失われた歯質は戻ってきませんので、割れないようにするにはかぶせた歯で硬いものをかじるのは避けましょう。そして歯をよく磨いてください。このふたつを意識してもらうだけでも長くその歯を使って頂けます。
治す前の歯の状態は、人それぞれ違いますから、心配のある方は担当の歯科医に詳しくご相談ください。